丑と牛を食べに。

丑年生まれのこの地での親友に
お花見に誘われて

なんばあたりをうろうろした。

牛の角という
牛を炭火が燃え上がる網の上にのせて
焼いて食べさせてくれる店へと入った。

そこでは
「お一人様3,250円で食べ放題」
と、あったが
丑年の友はそんなものに目もくれず
完全に無視して
単品で注文して
上カルビやら、上ハラミやら
好きなだけ頼んで好きなだけ飲んで食べた。

「新聞に写真つきで載ったこと」
「道交法違反で捕まり、おまわりさんと喧嘩したこと」
などなど最近の武勇伝を
面白おかしく語り聞かせてくれた。

くるみは
友が注文し、焼いてくれて
お皿にのせてくれるものを
一杯の梅酒と共に味わった。

満腹になり
笑いころげて、なんやかんやで
お腹の外も内も刺激され
もうダメだというくらいになっても
デザートのアイスも、うまうまだった。

お会計前になり
いくらぐらい飲食したのか。
食べ放題の方が良かったのか？
という話題になり

くるみは、お財布から
3,250円だけ準備した。

丑年の友は、そのくるみの行動に
真っ赤になって笑い

真っ青になってレジ前に居た。

友のお財布からは6,000円以上出ていたと思われ。


次は、ケンタで、くるみがおごるから。
と言って、慰めたのだった。


丑友によると「ケンタ」は
何かがある時にしか食べられない
「ご馳走」という感覚なのだそう。

その「お子様」の様な理屈
くるみには
よくわからないけど。（＾ｍ＾



丑友は、別名「鶏友」で
いつもなら、「焼き鳥居酒屋」専門なのです。

お花見
と、名うった二人飲み会でしたが

結局、桜はおろか
タンポポすら見ない晩でした。



今夜のお月様は
もうすぐ、満月です。



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